杉本宏之さんは、28歳で不動産業界史上最年少で上場を果たし、売上高200億円を超える不動産業界の帝王として知られています。
深田恭子さんとの5年に渡る交際が破綻したとして、不動産業界だけでなくメディアも注目している人物です。
しかし、当初から今の地位を得たわけではありません。
経歴からは想像できないほどの負債や、壮絶な生い立ちが隠されていました。
今回は、杉本宏之さんの生い立ちから現在に至るまでの軌跡を探ります。
目次
杉本宏之の現在の地位
現在、杉本宏之さんは不動産投資やマンション開発事業の「株式会社シーラテクノロジーズ」の代表取締役会長 グループ執行役員CEOとして活躍しています。
年収と純資産
シーラテクノロジーズは本日、米国ナスダック市場に上場しました。⁰僕達の明確なビジョン、テクノロジー、そしてモノづくりへの情熱が米国の投資家にも届き、時価総額243億円という評価を頂きました。
ここから不動産クラファン世界No. 1シェアを目指して頑張りたいと思います。 pic.twitter.com/NhZEV3qH1h— 杉本宏之 (@sugimotosyla) March 31, 2023
2023年には年商220億を突破し、米国ナスダック市場にも上場しました。
米国の投資家からは、時価総額243億円の評価を得ています。
杉本宏之さん自身の年収は公開されていませんが、5億円は下らないのではないかと囁かれています。
また、純資産も公開されていないものの、少なくとも100億円以上はあるのではないでしょうか。
深田恭子との交際歴
杉本宏之さんと深田恭子さんの出会いは2018年秋、共通の知人の紹介で始まりました。
5年間も交際していたのですが、2023年12月、「結婚を目前に破局していた」との報道が!
高級マンションで半同棲生活を送り、将来を語り合った深田恭子(41才)と不動産投資会社会長の杉本宏之氏(46才)が約5年間の交際に終止符を打った。結婚を目前に控えた破局劇の裏には深田を「キョン」と呼ぶ親密な男性の存在があったという――。
引用:NEWSポストセブン
破局に至ったのは、深田恭子さんが主演ドラマの演出家と浮気したことが理由のようです。
さらに、深田恭子さんの深酒やメンタルの不安定さも杉本宏之さんを悩ませていました。
杉本宏之さんは、結婚後の財産配分に関する覚書を作成するほか、ハリー・ウィンストンの指輪をプレゼントするなど、結婚の準備を進めていたとのこと。
しかし、恭子さんの度重なる深酒が杉本氏をあぜんとさせ、最終的には破局に至りました。
結局のところ、二人の関係は結婚を目前にして、急転直下の終止符を打ったのです。
杉本宏之の壮絶な生い立ち
杉本宏之さんは1977年に茨城県で生まれ、神奈川県川崎市で育ちました。
杉本宏之さんの幼少期の貧困ぶりや父親との確執は、壮絶以外のなにものでもありません。
杉本宏之の家族構成と生い立ち
杉本宏之さんは一人っ子で、父・母との3人家族です。
父親は不動産会社を経営していたもののバブル崩壊のあおりを受け、杉本宏之さんが4歳の頃に多額の借金を抱えて倒産してしまいます。
それまでの豊かな生活は一変し、6畳一間・風呂無しアパートでの極貧生活を過ごすはめに。
倒産後、父親は不動産ブローカーとしての収入はあったものの、母親もパートに出て働き始めます。
しかし、何年経っても生活は困窮したままで給食費も払えず、生活保護を受けるまでになっていました。
杉本宏之さんが13歳の頃、極貧生活に追い打ちをかけるように、母親が胃癌を患って他界してしまいます。
父親との確執と刺された過去
母親もいなくなり、父との息子の信頼関係は冷え込んでいったそうです。
二人暮らしを支えるために、杉本宏之さんは高校に行きながらアルバイトにも励み、稼いだお金をすべて家に入れていました。
しかし、あまりにも苦しい生活が原因で、父親とは頻繁にケンカをしていたそうです。
杉本宏之さんが高校生の頃、不甲斐ない父親への想いが極限状態に達し、取っ組み合いのケンカの末に、刃傷沙汰になったことも。
これをきっかけに、自分の将来について真剣に考えるようになったそうです。
杉本宏之の学歴と初期の挑戦
壮絶な極貧生活の中であっても、奨学金制度を使って川崎総合科学高等学校を卒業しました。
父親と同じ不動産業に
高校卒業後、杉本宏之さんは奨学金を利用して不動産の専門学校に進学し、宅建の資格を手に入れました。
彼の目指す道は、父がかつて歩んだ不動産業界でした。
投資用ワンルーム販売の「株式会社東光マンションセンター」に入社し、これからという気持ちのとき、またもや父親からの災難が!
父親は杉本宏之さんの初任給の半分を持ち逃げし、蒸発してしまったのです。
完全に一人になってしまった杉本宏之さんは、誰にも負けないほどの努力を重ね、人脈を広げるために毎晩のように宴会に参加して人脈を作ったと言います。
杉本宏之さんの努力の甲斐あって営業成績は抜群だったそうですが、時には自由奔放な行動を取り、会社に迷惑をかけることもあったそうです。
年収2000万円のトップセールスマンに
入社3年目にしてトップセールスマンとなり、杉本宏之さんの年収は2000万円を超えていました。
知人から独立の誘いを受けたものの、十分な手応えを実感していたため、この時はなかなか決断できなかったと言います。
やりたいことは今やる!
しかし、人生観が一変したのは、米同時多発テロが発生した時でした。
当時、ラスベガスで休暇を楽しんでいた杉本宏之さんは、もし違う便に乗っていたら自分も巻き込まれていたかもしれないと考え、人生の儚さを痛感したと明かしています。
その瞬間、彼はやりたいことを後回しにしないと決意し、自分の夢に向かって進むことを決めたのです。
キャリアの始まりと転機
専門学校卒業後に就職した会社で約5年間経験を積んだ杉本宏之さんは、いよいよ起業しました。
20代で100億円の資産
2001年12月、杉本宏之さんは24歳で「株式会社エスグラントコーポレーション」を設立。
デザイナーズワンルームマンションの開発からスタートし、そこから様々な事業へと手を広げていきました。
2005年には設立4年目にして業界史上最短、最年少で株式上場を果たすまでに成長。
20代の若さで、約100億円という莫大な資産を築き上げ、国内外を問わず多くの賞賛を受けるようになったのです。
しかし、その成功が杉本宏之さんを調子に乗せ、礼儀を軽んじるような振る舞いや、注目を集めるためのパフォーマンスじみた行動を取るようになっていました。
リーマンショックによる経営破綻
2009年、リーマンショックの影響を受け、杉本宏之さんの会社は経営危機に陥ります。
30歳で400億円の負債を抱え民事再生を申請し、自らも自己破産するしかありませんでした。
資金が枯渇すると同時に、多くの人々が彼のもとを去っていったのです。
しかし、その中で意外な社員が彼の側に立ち、困難な時期に力を貸してくれました。
そうした温かい人々の存在が彼に再起の力を与え、翌月には事業を再開。
手を差し伸べてくれた彼らのため、そして自身のためにも、二度と失敗しないという強い決意を胸に、杉本宏之さんはエスグラントを超える会社を築くことを誓いました。
2010年にはシーラホールディングスを立ち上げ、年商200億円と見事に復活しています。
困難を乗り越えた後の大成功
シーラテクノロジーズ(杉本宏之・代表取締役会長グループ執行役員CEO)が米国株式市場のナスダックへ新規上場しました。不動産クラウドファンディングのプラットフォーム「利回りくん」が同社の現在の中核事業で、21年6月の事業開始からの累計調達額は約24億円。3年後に累計調達額100億円が目標です。 pic.twitter.com/LQcp6xyRI0
— 日刊不動産経済通信/不動産経済研究所 (@fdk_tsushin) April 21, 2023
父親の不動産業の失敗から極貧生活を過ごし、自身の会社も多額の負債を抱えて自己破産した杉本宏之さん。
その父親も、杉本宏之さんが最年少で上場を果たした2カ月後に亡くなっていることがわかったそうです。
今は亡き父親に導かれるように、現在も不動産業界の風雲児として活躍しています。
いわば、強烈な成り上がり精神は、父親の存在と大失敗があったからなのでしょう。
2023年3月31日、米国NASDAQ市場に上場を果たした今、突っ走りたくなる衝動を抑え、最悪の事態に陥った場合のリスクも考えた経営を心掛けているそうです。
リーマンショック以前は、最高のシナリオしか考えていなかったとのことですから、父親の存在や経営破綻が大きな成功へと導いたのでしょう。
杉本宏之の人生から学べること
若くしてここまでの企業に成長させた杉本宏之さんですが、いい意味で「人たらし」と周りの経営者から言われているそうです。
私生活ともに壮絶な体験をしてきた杉本宏之さんの人生から、私たちの人生にも役立つような話を紹介します。
先輩後輩の関係を意識する
杉本宏之さんは、年齢が上の人に対しては、先輩として立てることを意識しているそうです。
年長者を敬うと同時に、自分の調子の良し悪しで態度を変えないようにすることで、謙虚さを心掛けて経営に臨んでいるとのこと。
人生のアップダウンの中で人との付き合い方を変えないことは、人間性の向上にもつながりますね!
リターンを期待しない
杉本宏之さんは、「ギブ&テイク」を意識しつつも、普段は「ギブ&ギブ」で良いと言います。
人間は、良くしてくれた人には悪くしないので、相手に時間や愛情を投資する、という考え方です。
「ギブ&テイク」と矛盾するものの、決してリターンを期待しないとのこと。
ただ、ここで終わらせないのが一流の起業家魂。
「いつかこの経験から“テイク”しよう」という計算だけは忘れずに心に残しておくことが大切だそうです。
著書紹介
杉本宏之さんは、作家としての側面もあります。
これから起業する人だけでなく、挫折をどうやって乗り越えてプラスに転じたのか、生き方のヒントが得られると思います。
これらの著書を通じて、杉本宏之さんは自身の経験を共有し、読者にビジネスと人生の教訓を提供しています。
- 2004年:『26歳、熱血社長、年商70億の男 倒産寸前から、劇的なV字回復を遂げた男達の闘い』
- 2006年:『1R(ワンルーム)男 28歳の社長、上場物語』
- 2014年:『たとえば、謙虚に愚直なことを継続するという習慣』
まとめ
杉本宏之さんは起業家として成功者であることは間違いありません。
しかし、父親との確執や自己破産など、壮絶な人生を歩んできた結果の成功です。
一度ダメになってもあきらめずに成り上がる!私たちにも真似できることがたくさんありますね。
これからも杉本宏之さんの活躍が楽しみです。